
遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけむ
遊ぶ子どもの声聞けば わが身さへこそ揺るがるれ
(後白河法皇撰「梁塵秘抄」より)
子ども達の無邪気な遊び声に魂を揺さぶられる、平安の昔から変わらない大人達の思いです。 しかし、子ども達を取り巻く環境は年々厳しくなっています。ロシアのウクライナ侵攻で発生した膨大な難民はその最たるものでしょう。 しかし、平和で豊かと思われてきた我が国も例外ではあり得ません。 東京クラブでは「子ども研究会」を発足し、専門家の意見聴取、養護施設の訪問等を通じて日本の子ども達を巡る状況を議論してきました。 そのなかで感じたのは、日本の子ども達も色々な意味で厳しい環境に置かれていることでした。 勿論国や地方公共団体、企業なども努力しています。 しかし、政府や企業などではできないボランティア活動の存在感が一段と高まるチャンスでもあります。
「二〇世紀において、われわれは政府と企業の爆発的な成長を経験した。
だが、二一世紀において、われわれは、新たな人間環境としての都市社会にコミュニティーをもたらすべきNPOの、同じように爆発的な成長を必要としている。」
(ピーター・ドラッカー)。
「世界の子ども達のために」というモットーを掲げるキワニスクラブの奉仕団体としての役割も増していくだろうと思います。
2022-2023国際キワニス日本地区目標
国際本部の重点目標に基づき、会員価値の向上に努め、各クラブの増強、特に日本地区においては、引き続き女性会員比率を 向上させ、各クラブの組織活性化に努力していきたいと思います。 次期ガバナーになって以来、コロナ禍での制約はありましたがZOOM等を通じ、Bert West会長をはじめとする 次期キワニスの幹部、各国のガバナーと意見交換をする機会がありました。 そのなかで強調されたのは、「リーダーシップの重要性」と「キワニスブランドの確立」という点でした。 特に日本においては、「三大奉仕団体」といいながら、キワニスの存在感はロータリー、ライオンズに比べて大きく見劣りしているのが現状です。 規模が小さい故に知名度がなく、知名度がない故に会員獲得が難しいという悪循環に陥っているのかもしれません。 コロナ禍で一段と進んだDX化の流れに取り残されることなく、YouTube、インスタグラムといった新しいツールにも挑戦してキワニスブランドの確立に努力していきたいと思っております。
具体的には次のことを目標とします。昨年度の目標を基本的に踏襲しつつ、新たにキワニスの知名度向上を重点アイテムとしました。
(1) クラブ経験の改善、特にキワニスブランドのイメージ向上
(2) 会員増強
- 会員数目標: 2,100名
- 女性会員: 2022年8月21%から25%への増加を目指す
- クラブ新設目標 2クラブ
(3) SLPの拡大
(4) 看板プロジェクトの推進
(5) 研修の機会拡充
(6) キワニス子ども基金、キワニス日本財団への寄付
It is the evening of the day
I sit and watch the children play
Smiling faces I can see
but not for me
I sit and watch as tears go by
(Lyrics by Mick Jagger and Keith Richards)
冒頭に掲げた梁塵秘抄の英訳かとも見まがう歌詞は、英国の人気バンド、ローリング・ストーンズの代表曲 As Tears Go By です。 子ども達への思いは千年の時間を超え、洋の東西を超えています。キワニスの活動を通じて子ども達の未来に貢献していこうではありませんか。